第7回 Substance Designer ゆるゆる会を開催しました

Category : News · by 5月 24th, 2020
https://substance-teaparty.connpass.com/event/167698/

こちらは参加者全員がテーマに沿ったマテリアルを事前に作成していただき、当日に発表形式で見せ合う勉強会です。今回はCOVID-19の影響で直接集まることが難しかったため、ZOOMで開催しました。

今回の勉強会で特に印象に残ったものをご紹介します。

プロシージャルな蝶

プロシージャルな蝶の作例です。かまり複雑な柄なのですが、ある程度パラメーターで制御できるようにしており、色々な柄の蝶を作り出せるようにしていました。形状と模様の関連付けが面白く、翅脈をベースにしていることで、形状に沿った柄になるところは素晴らしい発見だと思いました。

羽の形をある程度翅脈に沿ってコントロール
円形のグラデーションを利用して蝶の羽の模様を作成
羽のセルで色が切り替わるようにする

自動的に毛並みが揃う狼

こちらは題材は狼で、入力したモデルの形状に沿って自動的に毛並みが揃うということに挑戦されていました。

World Normalを利用してTile Sampler で毛のテクスチャをばらまいているのですが、 どうしてそうなるのか未だに理解できていません(笑)
ただこの手法では UV のつなぎ目が目立ってしまいます。そこでTri-Plannerで 毛をタイリングしたものを別途用意して、UV の隙間にだけマッピングしていました。 


ペイントで模様をコントロールできるキリン

手前味噌で申し訳ないのですが、ぼくの作例も紹介します。
Substance Painter でペイントすることでコントロールすることを想定したキリン柄のマテリアルです。
どのようにペイントされても、 模様が途中で途切れることなく、このあたりは 模様が大きい、 このあたりは模様がないといったコントロールができるように作成しました。

やっていることは単純で、ペイントした画像と模様をブレンドしたものを最終的な模様に定義しています。


フォトリアルな眼球 

画像がなくて申し訳ないのですが、フォトリアルな人間の眼球の作例もありました。こちらはディテールが非常にしっかりしていて、 またパラメーターの調整幅も広いことから、チャットでも非常に好評でした。プロシージャルを組み立てる能力ももちろんですが、 観察して妥協なく作成しているところが特に素晴らしかったです。 


ゆるゆる勉強会では同意していただいたデータだけ、勉強用に配布しているのですが、生でしか見れない作品もありますので、迷っている方は参加してみてください。

ゆるゆる会の趣旨は、参加者=登壇者で相互勉強する会です。そう言うとなんか硬いのですが、基本的には作ってきたものを見せあって、「ここを見てくれ!」とか「ここに困っているんだけど、どうしたらいい?」と自由に話し合う場所です。
そういう意味では、ゆるゆる会は非常にオンラインに不向きなのですが(オンラインだとどうしても一対多になってしまう)、ここ数年で環境がぐっと良くなり、比較的いつもどおりの雑談ベースの会ができたのかな?と思います。

COVID-19の影響で仕事の仕方が変わった方もずいぶん多いと思います(ぼくもそうです)。ただ、そのなかでもまだ形になっていないけどじわじわダメージを受けているのが、雑談が減ったことかなと思います。
興味を同じくする人たちの集まりでの、立場とか予算とか度外視して、こういう事ができると面白いんじゃないか、という雑談ほど楽しいことはそうありません。 そしてそういった「雑談」や「やってみた」が新しいものを作るのだと思います。

今回の雑談でも、World Space Direction というデータはそもそも何なのかとか、Tileでばらまいた後に、元のシェイプごとに分離する良い方法はないか、など非常にたくさんの議題が出ましたし、 シェイプごとの分離 に関してはShape Splatter Dateがかなり有効ということがその場で検証されたりしました。

今回の登壇されたかたのデータもこちらからダウンロードできます。
(まだいくつか増えます)
次の開催はどのような形になるかまだ決まっていませんが、生でしか見れない作品 やそこでしか参加できない話があるので、 迷っている方は参加してみてください。

https://trello.com/b/cjLu20Ru/substancedesigner%E3%82%86%E3%82%8B%E3%82%86%E3%82%8B%E4%BC%9A
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